幼児誘拐事件を追うエリート警察官。私生活では多忙の為に家庭を顧みず殺伐とした夫婦関係を営む虚しさ。一方では新興宗教に救いを求める精神破綻者。過去に深い傷を負い現実には決してあり得ない妄想が彼を異常な行動に突き動かす。2つのストーリーが意外な結末で結び付く。
人間の内面おすすめ度
★★★★☆
新興宗教にはまっていく人間の様子がリアルに書かれていて、新鮮だった。
今まで新興宗教にはまる人を理解することができなかったが、この本を読んで
少し分かった気がする。
現代に通じる問題をはらんでおり一読する価値はある。
「慟哭」、表題を見ただけで買った。おすすめ度
★★★★☆
佐伯捜査一課長は、連続誘拐事件を追いながら、警察内部の確執、家族や愛人との関係、マスコミへの対応と苦悩の日々を送る。
それと平行して、信仰宗教に傾倒していく孤独な中年男性の話が交互につづく。
二つの話が結合した時に衝撃が走る。
叙述にありがちな、途中から結果が見えてしまう展開だが、分かっていても話がつながる所で驚いてしまった。
話題が豊富で文章も上手、デビュー作とは思えない。
「人は信じたいものを信じる」というフレーズが特に印象に残った。
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
背筋にゾゾゾという感覚が走りました
。とにかくこれは絶対買いだ!
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。