大変ノイジーな映像をどう捉えるかおすすめ度
★★★★☆
映像はやや厳しめな印象です。
フィルムグレインはかなり多めでザラつきを感じるレベル。
フィルムライクな質感というよりノイジーでうるさく感じてしまうかも。
特にシーンによってのバラツキがあり、稀にとてもいい質感な時もあるのですが、基本的にはノイジーで酷く感じる時が多い。
安定していないのが残念です。
シャープさはやや物足りず、輪郭が全体的に甘めです。
暗部のシーンは頑張っていていますが、こちらも顕著にザラつき感が出てきてしまう。
MPEG-2ながらビットレートは38Mbpsくらい常時出てはいる。
他のBD作品と比べると並〜並以下程度じゃないでしょうか。
最新作のはずですが、旧作のような質感な作品。
ノイジーに感じる質感が好みじゃない場合は、さらに低評価になるかもしれません。
音はDTSで聞きましたがそこそこ。
低音の響きはよくズシッと重いサウンドです。
高音の抜けと広がりはイマイチですが、重低音のおかげで臨場感があります。
サラウンド感も中々。
セリフ部分は大変クリアでよかったです。
自分には再生環境がないのですがDTS-HD Master Audioならもっといい音なんでしょうね。
ストーリーはヒューマンドラマを描いたボクシング作品。
今までのロッキーシリーズを観ているとより楽しめるとは思いますが、観た事がない人でもちゃんと伝わってきる内容。
前半部分は淡々と進むので間延びしがちに感じますが、中盤以降は俄然盛り上がる。
ヒューマンドラマのようなしっかりとした芯のある作品です。
ボクシングの試合シーンは熱くなる。
ラストシーンも印象的で個人的には好みでした。
分かり易くストレートに伝わってくる熱い映画です。
特典は音声解説の他、HD画質で未公開シーンやもう一つのエンディング、SD画質でメイキングなど中々。
画質の面では残念でしたが、内容は好みでした。
すばらしい
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。非常に洗練された魅力的なものになっていると思います。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。
概要
シルベスター・スタローンの当たり役となったシリーズが、第1作目から数えて30年目で完結。撮影段階で60歳を迎えようとしていたスタローンが、再度リングに上がるロッキー役というのはさすがに無理があると思われたが、仕上がりを観れば、そんな杞憂はたちもち消え去る。ロッキーの花道として完璧な作品になった。
妻を亡くし、イタリアンレストランを経営するロッキーが、テレビ番組で現役ヘビー級チャンピオンに勝つとシミュレーションされる。おもしろくないチャンピオンはロッキーに挑戦状を叩きつけ、無謀ともいえる対戦がラスヴェガスで実現することに。
生卵一気飲み、美術館前の階段上り、犬とのランニングなど、シリーズの初期作品を振り返るような特訓シーンは、ファンには涙もの。第1作に登場した不良少女が成長してロッキーと再会し、胸に迫るサイドストーリーとなる展開が、時の流れを感じさせて効果的だ。クライマックスの対戦も、スタローンの驚くべき筋肉と、過剰ではない戦いぶりで嘘くささは皆無。何より「かつてのヒーローの一瞬の再生」というテーマに集中した誠実な物語作りが、映画の原点を再認識させ、監督としてのスタローンにも敬意を表したい。歴史に残る第1作を彷彿とさせる結末と、その後のエンドクレジットには、シリーズファンならずとも、しびれるはず!(斉藤博昭)