子供時代に観た怪奇映画というのは、その“恐怖のイメージ”が増幅され、記憶されている事が多い。この映画を観たのは10歳くらいの時、町内会の納涼野外映画鑑賞会であったが、とにかくスゴク怖かった印象がある。真っ赤な空に(タランティーノも「キル・ビル」でオマージュを捧げてました)、鳥が次々と機体の窓にぶつかり、鮮血が飛び散るオープニングから、殺し屋に異性人がボディ・スナッチャーする際の眉間がザックリ割れるシーンの痛さと気色悪さ、脱出不能の極限状況の中で吸血鬼が襲ってくる恐怖、高橋昌也、金子信雄、加藤和夫、楠 侑子ら新劇俳優たちのケレン味たっぷりの大芝居、金髪美女がいたぶられるお色気シーン、そして、どうしようもなくぺシミステックな結末と、当時TV「ザ・ガードマン」の納涼怪奇シリーズを観るだけでも大層怖い思いをしていたのに(笑)、と、観たことを後悔した反面、大人の映画の面白さが少し分かった気がしたものだ。今観ても、全編を流れるその異様なムードと緊迫感は相変わらずだし、ゴケミドロ役の高 英男が、犠牲者の生血を吸う時のカメラ・アングルは素晴らしい。時代を反映して、ベトナム反戦のメッセージが語られていたのは驚きだが。その一方でツッコミ処も満載だが、そんなお楽しみ(笑)も全部ひっくるめて、やはり、今作は、怪奇映画の名手として佐藤 肇の名前を記憶させただけでなく、その後のSF怪奇映画に影響を与えた傑作として、映画ファンなら一見の価値あり。
子供には見せるなおすすめ度
★★★★★
東宝の「マタンゴ」と並び当時の子供にトラウマを植えつけた真のカルト映画。
しかし着ぐるみの造型がファニーといえなくもない「マタンゴ」に比べ、こちら
の特撮〜不定形の地球外生物が人体をジャックするシーン〜は不気味そのもの。
しかし何よりグロテスクなのは生き残るために魑魅魍魎と化した登場人物たちの
醜さ。とりわけシャンソン歌手の高英男の鬼気迫る演技は特筆すべき。
共同脚本にのちの乱歩賞作家 小林久三が参加。
とにかく絶望的な結末はショッキングの一言で日本のSF〜特撮映画史上最も陰鬱
な映画。
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
まさに夢のコラボです
!いや~、ほんと(・∀・)イイ!久々に良い買いモンをしました。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。