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獣たちの夜―BLOOD THE LAST VAMPIRE (角川ホラー文庫)

押井 守
おすすめ度:★★★★★
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この人の映像作品同様、読む人を限定してしまうでしょうね
おすすめ度 ★★★☆☆

押井守が書くホラー小説ってことに興味がわいたので読んでみました。
時代設定や人物・背景等(出ました!過激派、学生運動)、押井氏の自己投影的こだわりに彩られておりましたが、

これって「ホラー」の内に入るのか・・?

と、中間くらいまで読み進めた辺りでまず思ったことがこういう事。
『ホラー文庫』なんだし、やっぱり日頃「ホラー」と聞いて想像するのは「気持ちの悪い」話や、「不気味で怖い」話ですよ。
もちろん、主人公やその仲間たちが殺人事件の謎に巻き込まれて行く過程でのスリリングさはあったし、
押井氏の映像作品なんかでもみられる、こね繰り回したような長台詞の蘊蓄議論の応酬もらしいといえばらしい・・で、面白くないこともなかったけど・・
こういう議論場面の方に頁割いて力入れ過ぎちゃってるせいで、余計「怖さ」も「不気味」さも最後までそれほど感じられずに終わってしまったのが残念なところです。

ホラーとして、怖い話を読みたいから読む・・というより、
ジャンル無視して押井ワールド全開な本を読みたいから読む・・というスタンスの人じゃないと、ちょっとついて行けないかもしれません。
吸血鬼の恐怖よりも、引用されてる知識が膨大で、途中で読むのをやめたくなるような長台詞の論争シーンに耐えられなくなるに違いない・・・そう思います。

ただ、ホラーとしてはどうも弱いけど、これは映像化したものが観たい気がしますね。
たぶんイツモノゴトク一般ウケは狙えないと思うけど。



こういうキャラ達を使った映画を観てみたい
おすすめ度 ★★★★★

学生運動に熱中するという主人公の気持ちを全く理解できない自分だけど、内容には満足。

個人的には映像化が可能な小説であれば映像作品の方が音や絵があって良い(その多く、というよりほとんどが尺の短さもあり失敗してるというだけであって)と考えているのだけど、この作品は小説という利点を生かし、「これは小説でやるべきものだ」と思えた。
(小説版パトレイバーでは「やっぱり映画観てた方が面白いな」と思った記憶がある。未収録シーンは面白いんだけど)

派手さの欠片もない薀蓄や駆け引きの連続、でもそれらがみんな面白い(死体処理や倫理学に関してはちょっと長すぎる気もしたが、そう思ったらある程度は読み飛ばせばよい)
エンタメを求めるにはちょっと違う小説だけど、むしろ文章の堅くない純文学と思えば楽しめると思う。

押井小説の中では一番面白かった。

「小説で良かった」と書き続けたけど、後藤田一や主人公の取り巻きのようなキャラクター達は是非今の押井映画でも登場させて欲しいなと同時に思ったりも。一介の高校生達と渋い大人の非日常的空間はありがちといえばありがちだけど、押井氏だったら魅力的な演出をしてくれるんだろうなぁ、とか想像してしまう。



「人に絶望する」ことの本質にせまる哲学書!凄い!
おすすめ度 ★★★★★

時として、思いもかけないところで、びっくりするような貴重な価値に遭遇することがある。私の場合、本を読んだり、CDを聴いたりする趣味を持っているので、そのようなジャンルで多くの衝撃を経験したつもりである。しかしこの本に対して最初に持っていたイメージと読後の深い思索的な感銘の破格の違いは、そういった方法でも表現しきれないレベルであった。・・・これはもちろんこの「作品」を絶賛しているのである。

まず、注意事項だ。
1) 映像化された「Blood」もしくは「Blood+」とはまったく別の話である。
2) 「ホラー文庫」名義の出版となっているがこの小説は「ホラー」とは言い難い。

1)については、共通の「素材」を用いたに過ぎず、世界観そのものからして根底から異なる。2)については、この小説は多用な要素を含んでいるし、ホラーの要素がないわけではないが、何かを代表させるとするなら「哲学書」あるいは「啓蒙書」に区分されるのではないか。私は映画監督としての押井の作品に接したとき、常に監督としての強烈な「刻印」が捺されるその「芸術性の高さ」に圧倒されるけれど、その背景にある思想軸の一つがこの小説では明らかになる。・・・なぜ押井の映画作品では「動物」が象徴的に登場するのか?「人間を描く」際につきまとう退廃的な情緒は何から起因するのか?そしてなぜ押井の作品には、なぜ「彼方の思索」とでも呼べる「怖さ」が常につきまとうのか・・・。「人に絶望する」あるいは「世の中に絶望する」という言葉は時折使われるが、その「絶望」の本質は、どのような思考実験と、人類の経験を積み重ねることで見えてくるのか?その解答はこの小説を読み通すことで、少し垣間見えるはずだ。もちろん全貌を明かすことなど到底無理なテーマである。しかしここまで“真理に迫った”と読み手に手ごたえを与え、なおこの小説がペダンチスム満載な「エンターテーメント作品」としても抜群の切れ味があるという奇跡。読後の深い感銘を得た。そして淀みのない文体の美しさが圧倒的であったことも最後に書き含めさせていただきたい。



この一冊に押井が詰ってます。
おすすめ度 ★★★★★

冒頭のデモシーンはかなり退屈ですね。
が、主人公をマークする刑事が登場すると急に面白くなります。
この刑事、後藤隊長の絵と声をイメージして読むと、これがしっくりと嵌ります。名前もまんまですし。
同級生達のドタバタはうる星や特車二課の連中を彷彿とさせます。
絵をイメージし易いシーンが沢山あるので、アニメにしたらこういうカットだろうなどと想像すると楽しみが倍します。
この本で初めて押井の小説を読みましたが、小説家としての力も充分有ったんだと知りました。
また、押井自身が体験した、したようで出来ず、闘わずして敗北した世代の事がリアルに書かれているので、
当時を知る人の手記としても楽しめるのではないでしょうか。

参考文献に挙げられている本をチェックしてみると、
ここぞという所のセリフはその殆どが丸々の引用である事が解ります。



押井節炸裂!
おすすめ度 ★★★★☆

ヴァンパイアを征伐する、ヒトとヴァンパイアのハーフという
古典的な設定の猟奇モノである。
しかし作者が押井守であるからして、そう単純な作品ではない。

内容は全共闘時代への饒舌な郷愁と
それを上回る饒舌な衒学的趣味の炸裂であり
氏の作品でも指折りの理屈っぽさを誇る。

美少女剣士モノを創造する読者にとっては苦痛だろう。



素晴らしい出来栄え
おすすめ度 ★★★★★

全般的に言うと初心者向けだと思います 。TOP100ランキングに入っているのでご存知の方も多いと思いますが、
ホント満点を付けても良い出来です。



BLOOD THE LAST VAMPIRE 動画

BLOOD THE LAST VAMPIRE



奈々緒舞流 BLOOD THE LAST VAMPIRE 大原なち