スティーブン・スピルバーグ 監督が描くエイリアンはいつも美しかった。今回だけは嫌な感じ。地球にねらいを定めていた異星人は稲妻と共に彼らを地球の地底深く送り込んでいたのだ。そして一挙に蜂起する。彼らは巨大で醜い3本脚のロボットを操る。長い灰色のホースは探索装置。彼らは「人類」を生け捕り、その生き血を吸い始めた。
なぜか。人類が何億年も微生物と共生関係して免疫ができているのに、エイリアンは免疫ができていなかったのだ。地球上の生物を口にした異星人は地球の微生物によりあえない最後をとげていった。
刹那的な楽しさの価値おすすめ度
★★★★☆
まず、一般的な話からすると、・・・こんなのは今更言い尽くされてると思いますが、普通に起承転結のしっかりしたストーリーを期待すると、やられます。
ハシゴ外された気分になって、モヤモヤ、イライラが募ること請け合いです。
ただ、初めて見た人なら、ほとんど最後の近くまでは、「この先どうなっちまうんだ?」というスリルをこの上なく感じながら、見ることができていたはずです。
つまり、その瞬間のドキドキ・ハラハラをよしとするなら、満足度は非常に高い作品と言えます。
結局、スピルバーグは、こういう映画を作ることに抵抗のない製作者だということだと思います。
一般に映画に期待される真っ当な展開を当然のように期待する観客の存在を、全く考慮に入れずに(そこに計算があるのかどうかは知らないし、知ったこっちゃないですが)作品を世に出すことができる。
そういう意味で、あの「激突」に似た雰囲気があるのですが、あれも論理的な展開が必要だと思う人にとっては納得いかない作品ですが、好きな人には非常にウケる。
実は自分は、どっちかっていうと前者の方です。
つまり後の展開に至る種がちゃんと撒かれてないと駄目な方。
しかし、この宇宙戦争は楽しめましたし、むしろ好きな作品と言えます。
それはまあ・・・、押し切られたってことかと。
ある意味敗北、みたいなもんですけど、ともかく最終的には面白さに理屈なんてないですから。
ラストを観て、「えー!?」と思ったことは確かですけど、それでも、それまでの高揚感を消すには至らなかったというか・・・。
そういう意味では、ゴリ押しの、あざといエンターティメント作品とも言えると思います。
もう一つ、個人的にこの映画のテーマと思えるところがあります。
トム・クルーズ演じる父親は、どうも映画の主人公としては違和感があるのです。
異性人攻撃の混乱の中で真っ先にパニックに陥って、子供たちに大した思いやりも見せないし、周囲の人たちを助けるような主人公らしい行動がほとんどない。
そういうのは主人公の必要条件だと思うので、お約束的だろうがなんだろうが、自分としては普通はそれはあって欲しいと思うところです。
ただ、ともかくこの父親は、子供二人を守っている。
長男は途中で行方不明になっちゃって、最後に再会できたのはたまたまかもしれないけど、ともかく結果として、子供たちは無事だった。
主人公は、特別な力があるわけじゃないが、自分のできる範囲で精一杯行動して、結果として子供たちを守った、そういう映画でもあることを考えると、この映画の別の魅力がそこから現れてくるような気もするのです。
「プライベート・ライアン」のSF版おすすめ度
★★★★☆
既に類似した記載があったら、ごめんなさい。
この作品は、2年半前に劇場で観ましたが、なかなか面白かったです。
地球外生命体に関しては全くの創作ですが、仮に世界中が攻め込まれた際の人類の反応、対応などが現実的に描かれていると思います。
ラストのオチ(と言っていいのか?)も、これまた創作ですが、ユニークなアイデアで興味深かったです。
「宇宙戦争」は「インデペンデンス・デイ」とよく比較されますが、どちらも楽しめると思います。
強いて言うと、前者は全体的に殺伐としたテイストですが、後者は娯楽性に溢れた出来だと思います。
未見の方も、一度レンタル等で観賞されてはどうでしょうか。
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度
★★★★★
出来は非常に良いです。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
買って良かったと思います。
概要