(いい意味で)日本のロード・オブ・ザ・リング?おすすめ度
★★★★★
日本の古い映画を見るという感覚ではなく、普通に良質のエンターテイメントを見るという感覚で見ることのできる映画です。
7人全員がそれぞれしっかりと「キャラ立ち」して、その絡みによって、映画に何重もの深みが与えられています。
侍1人につき大学ノート一冊分のキャラクター設定(性格・体格・趣向・癖・生い立ち等等)が作成されていたということです。
例えば、ロード・オブ・ザ・リングシリーズなどでは、重厚なコンピュータ・グラフィクスてんこもりな3編をフルに使って、各キャラの生い立ちと結末を力強く描かれていました。
7人の侍においては、詳細な性格設定と、計算された緻密な脚本の上で役者たちを縦横無人に活躍させることによって(つまり素の人の力で)、ロード~シリーズで実現していたことをやってのけたということでしょうか?(画面は白黒にもかかわらず!)
シンプルながらも素材の力を引き出した懐石料理を頂くつもりで御覧になってください。
日本映画の傑作おすすめ度
★★★★★
黒澤明がすべてをぶち込んだ日本映画の名作。ストーリー自体はそれほど、複雑ではないが丁寧な描写で目が離せない。登場人物もひとりひとり存在感があり、映画という事を忘れてしまいそうな程だ。現代とは違いSFXなどなかった頃なのに、そのリアルさは全く色褪せていない。機会があれば映画館で観る
のをお薦めしたい。
ところで、1954年発表当時の評価はどうだったのだろう?やはり、今と同じく圧倒的な支持を得られたのだろうか?
最高傑作おすすめ度
★★★★★
時は争いに荒れ狂う戦国時代。七人のそれぞれの思い、そして彼らの取る行動に魅了される。彼らの動き、そして戦闘シーンには心が打たれテレビの画面に釘付けになる。一つ一つのシーンに意味があり、なによりも登場人物がすごい。必ずと言っていいほど視聴者は七人の侍の中の一人を応援することになり、知らず知らずに作品に入り込んでしまう。黒沢監督作、最高傑作である。
すばらしい
おすすめ度
★★★★★
言うまでもなく最高峰
。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
すばらしいものだと感じましたので☆5評価としました。
概要
時は戦国時代。夜盗化した野武士の横暴に苦しむ農民たちは、侍を雇って村をまもろうとする。かくして集められた7人の男たちの活躍をダイナミックに描いた、巨匠・黒澤明監督の堂々3時間30分に及ぶ、古今東西の映画史上永遠に残る名作中の名作。 合戦シーンのすさまじさとリアルさは言うに及ばず(三船敏郎が「1本の刀では5人も斬れん」とストックの刀を用意するところはゾクゾクした)。7人の個性的面々のキャラクターの見事な描き分けもすばらしい。個人的には、リーダー格の志村喬のおおらかな威厳と、無口な剣の達人・宮口精二のニヒリズム、ユーモラスな加東大介が好みだ。農村の自衛を描いていることから、公開時は自衛隊礼讚映画といった批判の声もあがったが、無論今ではそんな無粋(ぶすい)なことを言う者はいない。(的田也寸志)