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藤枝静男 ウィキペディア

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田紳有楽;空気頭 (講談社文芸文庫)
田紳有楽;空気頭 (講談社文芸文庫)
私小説を突き詰めるとこうなる
という見本である。
シュールさは安部公房をも
軽々と凌ぐ。

藤枝さんが自らの全集すべてに
サインを入れたというエピソ-ドは
氏の人柄をよく表している。
曰く「読者とより深くかかわりたい」
作品は読むものをワシ掴みにする。





悲しいだけ;欣求浄土 (講談社文芸文庫)
悲しいだけ;欣求浄土 (講談社文芸文庫)
 ここには藤枝静男の中期の傑作である「欣救浄土」と、晩年の「悲しいだけ」の2編が収められている。「欣救浄土」は7編、「悲しいだけ」は8編に分かれた、いわば連作小説といってよい形で、ひとつの方法論(気分)に貫かれた、それぞれ独立した短編としても読める。どちらも藤枝の代表作であるが、とりわけ「欣求浄土」は彼の最高傑作といって差し支えない名作であり、多くの人に読んでもらいたい作品。

「欣求浄土」は〝擬死〟からはじまり、本当の〝死〟に辿り着くまでの、つまり〝死〟から〝生〟を吸いとってゆくような小説で、これはそれ以前に書かれた藤枝のやはり代表作である「空気頭」と対をなす作品といってよい。「空気頭」が生から死への垂直的意味合いから、ある種の変態的嗜好によってこの世界を飛躍しようとするのなら、「欣求浄土」では死から生を吸いとっていく、自然との融和によって、この世界を不条理の錯乱で逸脱しようとする。
 実際に、この作品は、最初に、最後に飾られてある「一家団欒」が描かれた、ということであった。つまり〝死後の世界〟をモチーフにしたその短篇から、著者はまるで生を汲み尽くすように、この作品を紡いでいったのだ。

 藤枝静男という作家は聞き慣れない人も多いかと思う。実際、極北の作家などともいわれている。けれども、彼こそが小説とは何かを本当の意味で知っていたのではないか。現代の作家では、笙野頼子や川上弘美らが彼の文学に熱いラヴコールを送っている。藤枝の小説に触れたなら、安易な私小説への偏見が一掃される。実際、僕は彼の著作に触れて、その後の人生が明らかに変わった。こんな作家が日本にいたのか、とそう思ったのだ。
 誰だって、それまでの小説の見方が大きく変わるはずだ。






こんな 藤枝静男 の夢を見た!


デビュー10周年を迎えた 藤枝静男にとって「せきららは恥ずかしいというイメージがある」そうで、「恥ずかしくなるような」歌詞が満載だ。
「“おまえなんか見たくないよ”って感じだったけど。でも今はみんなバンドに戻りたいって思っているよ」と語り、充電期間も終わって意欲的になっているようだ。

これからもますますの活躍が楽しみですね(^^ゞ

『 人は自分が幸福であるだけでは満足しない。他人が不幸でなければ気がすまないのだ。 』( ルナール )

なるほどねえ。昔の人は偉いなあ。

エントツとけむり
浜松・遠州地域に愛着を持っておられた藤枝静男さん。生前にご本人から文芸館に寄贈いただいたという原稿や書簡(未公開のものも含め、そのほとんどが浜松にあるという・・・これも凄いことです)、また、ご遺族に協力いただいた蒐集コレクションなど、 ...

蓮實重彦が偏愛する本 24冊
藤枝静男『田紳有楽・空気頭』 藤枝静男『悲しいだけ・欣求浄土』 古井由吉『白暗淵』 松浦寿樹・古井由吉『色と空のあわいで』 松浦理恵子『犬身』 村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』 ジャン=ピエール・リシャール『マラルメの想像的宇宙』 ...

勘違い
藤枝静男展は24日から開かれるというのを知らずに、 きょう、自転車に乗ってフラフラと浜松文芸館に入り込みましたら、館長さんを先頭に準備に大わらわの最中でした。 入口に掲げてあった藤枝さん宛ての尾崎一雄、吉良任市、荒正人、 江藤淳、立原正秋 ...

藤枝静男展ー「私」と「宇宙」
なんどかお会いしたことがあります。 45年ほど前、私の拙い論文に眼を通してくださった。 そのとき、鋭い眼光で、私を睨み 「君、人間というのはね、君が思っているより数百倍も複雑なんだよ」と仰られた。 私はいまでも、この言葉を忘れることが ...

藤枝静男 「田紳有楽」 「空気頭」
田紳有楽;空気頭 (講談社文芸文庫), 田紳有楽;空気頭 (講談社文芸文庫) (1990/06) 藤枝 静男 商品詳細を見る. プロフィールにある本の書評を、うろ覚えだけど書こうシリーズ3。 二作品共に大好きな小説です。ので、一緒に収まった文庫でご紹介。 ...

田紳有楽唱えども
如何様な言葉を並べようが捉えきれない、藤枝静男のナンジャコリャ的ケッサク小説様『田紳有楽』。 太鼓ドンドン、読めば楽し。乞食と仙人紙一重みたいな感じかな。 この小説は生きた骨董品(菩薩も含)が語り手なのだが、日本には古来より八百萬、九十九 ...

藤枝静男『悲しいだけ 欣求浄土』講談社文芸文庫
私の日記ブログも含め世の多くのブログは“私”を“私らしく”語ることを目指しながら結果として「今日食ったもの」しか書けていなかったりするのだが、藤枝静男の文章はそれとはまったく逆に、“私”が見たものを書きながら、同時に“私”の欠如を文体にみなぎら ...

今ここ
藤枝静男の著書「今ここ」は、さらにその後の藤枝静男というか、単行本未収録の作品やエッセイ、雑文・駄文を集めたような奇妙な作品集で、藤枝静男を知らない方には絶対薦められない単行本だが、藤枝静男の作品を愛した読者なら「後日談」のような感覚で ...

静岡
石垣純哉(アニメーター、イラストレーター) 栗山茂 (静岡市、紙版画、日本版画協会) 栗山薫 (静岡市、近代版画、日本版画協会) 風鈴丸 (静岡市、木版画) 牧野宗則 (静岡市、木版画) 鈴木光司(浜松市) 乾くるみ 藤枝静男(藤枝市) ...

グイ呑みと金魚(藤枝静男『田紳有楽;空気頭』)
藤枝静男(著) 『田紳有楽;空気頭』(講談社文芸文庫、1990/6) 「田紳有楽」は、ある池を舞台に、そこで暮らす陶器や金魚たちの話。 他にも骨董商に化けた弥勒やら、地蔵菩薩や妙見菩薩まで登場して、奇妙に古めかしくもあり面白い。

藤枝静男








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